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- 科名・属名 : カヤツリグサ科 テンツキ属
- 特徴 :
草丈20〜80cmの多年草。
根茎は短く、茎は扁平で平滑、叢生しない。
葉は線形、長さは茎より短く、幅1.5〜3mm。
花序は茎の先の苞の間から数個の枝を出し、枝は2〜3回分枝して花序となり、先に小穂を1個ずつつける。苞は2〜4個あり、線形で花序より短い。
小穂は広披針形〜披針形、角ばっていて鋭頭、長さ5〜8mm、幅1.5〜2mm。鱗片はらせん状に並び、長楕円形、長さ2.5〜3mm、薄い膜質、赤褐色で中肋は緑色、先は鋭頭。葯は長さ約1.5mm。
果実は倒卵形で3稜があり、長さ0.9〜1mm、白色で表面に瘤状の突起がある。柱頭は3岐。
- 分布・生育地 :
本州〜沖縄 (国外:朝鮮、中国、インド、インドネシア) 平地〜山地の湿地
- 果(花)期 : 7〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2016年7月17日 千葉県山武市 中上・全体2 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花序(花時) 2019年7月13日 大分県別府市 左下・花序(果時) 2022年6月13日 千葉県山武市 右下・果実 2021年6月24日 同 上
- 撮影記 :
千葉県の九十九里海岸の中央、山武市に国指定の「成東・東金食虫植物群生地」があり、食虫植物を初め平地の湿地に生える植物を数多く見ることができる。
この湿原には花の写真撮影を始めた頃から何度も通い、初めての花に多数会うことができた。
ただ、乾燥化が進んでいるのか、以前見られたサギソウも最近はほとんど見かけない。
また、目立ちはしないもののカヤツグサ科の植物も多数見られ、7月に訪れた時には、少し遅めであったがこのテンツキが見られた。
右下の写真は果実で、左側の果実の基部から上に糸状の伸びているのは雄しべで、果実の先から出ているのは花柱で先が3岐し、また右側で果実表面にある瘤状の突起もわかる。
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