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- 科名・属名 :
カヤツリグサ科 スゲ属(シオクグ節)
- 特徴 :
草丈40〜70cmの多年草。
根茎は太く、横に長く這い、群生する。
基部の葉鞘は葉身が無く、赤味をを帯びる。
葉は線形、幅5〜10mm、やや粉緑色で裏面は緑白色。
上につく2〜4個の小穂は雄性、長さ2〜4cm、濃褐色〜黒褐色を帯びる。下につく2〜4個の小穂は雌性、長さ3〜6cmで円柱形。苞は葉身が長く、上のものは鞘が無く、下のものは短い鞘がある。
雌鱗片は果胞より短く、長さ約5mm、上の縁は暗紫色〜淡褐色で凹頭、短い芒がある。
果胞は長楕円形、長さ6〜7mm、コルク質で細脈があり無毛。先は太くて短い嘴となり、口部は硬化した2歯、乾くとやや褐色になる。柱頭は3岐。
果実は楕円形で頂部は湾曲した嘴状になる。
- 分布・生育地 :
北海道〜九州 (国外:朝鮮、中国(東北部)、ウスリー) 海水の出入りする河口部の縁や湿地
- 果(花)期 : 5〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2017年5月12日 千葉県香取郡 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
徳島県の海岸近くの湿地で最初に出会った時、時期が遅く果胞のほとんどが落ちていてカメラを向ける樹にならなかった。
図鑑によると比較的少ない種のようで、関東近くでないかと探していると千葉県のある川の河口付近にあるという情報を得た。
早速足を伸ばすと、満潮時には海水が遡上してる川岸に群落を作っているのを見つけた。
同じ仲間でよく似たシオクグも一緒にあるとのことで見分けられるかどうか心配だった。
現地には確かに両者が見られ、時に混在していたが、雌小穂の数が多いこと、葉の幅が広いことという相違点どおりで簡単に見分けられた。果胞も本種の方がやや赤みを帯びている個体が多かった。
同じ科の仲間の花
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