サナギスゲ(蛹菅)

Carex grallatoria var. heteroclita


サナギスゲ1

  • 科名・属名 :
     カヤツリグサ科 スゲ属(ヒナスゲ節)

  • 特徴 :
     草丈3〜20cmの多年草。
     根茎は時に短い匐枝を伸ばし、叢生する。
     葉はやや硬く、幅1〜2.5mm、二つ折りになることは少ない。
     雌雄同株で小穂は長さ1〜1.5cm、上部に短い雄花部をつけ、下部に雌花部を疎らにつける。
     雌花部の鱗片は果胞を包まない。
     果胞は有毛、長さ2〜2.5mm、柱頭は3岐。

  • 分布・生育地 :
     本州(関東〜近畿地方)、四国、九州(屋久島まで) (国外:台湾)
     樹林内の岩場、斜面

  • 果(花)期 :   4〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2017年5月18日  鹿児島県屋久島
     中・全体2、以下全て    同  上
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     屋久島の登山道、急な登りで体重の増えた身体は息も絶え絶え。
     そんな道端の土手の縁に生える小さなスゲに気がつき、これ幸いと休憩も兼ね撮影にかかる。
     これまでなら気づかなかっただろうが、スゲにも興味を持ち始めると違った植物が目に入ってきて、何度も歩いた道でも新たな発見がある。
     このスゲは10cm程と小さく、よく似た仲間のヒナスゲが雌雄異株なのに対し、雌雄同株で雄雌性の小穂をつけることが異なる。
     一息つき新しい花に出会うと、また登る元気が出てきた。

  • 雌花部

    同じ科の仲間の花
サナギスゲ2

雄雌性小穂