シンジュガヤ(真珠茅(萱))

Scleria levis


シンジュガヤ

  • 科名・属名 : カヤツリグサ科 シンジュガヤ属

  • 特徴 :
     草丈30〜120cmの多年草。
     全体にやや硬く、茎は木質で直立し、鋭三稜形で下向きにざらつく。
     葉は茎につき、線形で長さ20〜40cm、幅5〜15mm。葉鞘には幅広い3翼がある。
     花序は円錐形で長さ5〜15cm、分花序は1〜3個つく。総苞片は葉状で花序より長い。
     雌小穂は倒卵形、長さ4〜6mm、雄小穂は披針形、長さ3〜4mm。
     鱗片は数個で2列に並び、卵形、暗赤色を帯びた部分がある。
     果実は球形で径1.7〜3mm、白色でやや光沢があり、やや平滑で格子紋が無く、細かい毛が疎らに生える。

  • 分布・生育地 :
     本州(伊豆七島・和歌山県)〜沖縄 (国外:中国、台湾、東南アジア、インド、オーストラリアなど)
     草原

  • 果(花)期 :  7〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2015年11月29日  沖縄県国頭郡
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     下・小穂    同  上

  • 撮影記 :
     晩秋の沖縄、といっても本土から見るとまだ秋の盛り、花も多いが少し涼しさに慣れた身体には暑さが応える。
     小高い赤土の丘、貧栄養の尾根の窪地の水溜り跡、多くの湿地性の植物がまだ花を残していた。
     撮影して戻る途中、ススキの切れた斜面の縁にこの花が実をつけていた。
     沖縄のこういった場所でよく見られるのはオオシンジュガヤだが、同行者がオオではなく本種だと教えてくれた。
     オオシンジュガヤよりやや小さく、分花序も少なく、果実に格子紋が無いことなどが相違点とされている。

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小穂