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- 科名・属名 : ミクリ科 ミクリ属
注.APG分類では、ガマ科(TYPHACEAE)ミクリ属(Sparganium subglobosum)
- 特徴 :
草丈30〜50cmの多年草。
葉は茎よりも長くて直立し、線形で幅3〜5mm。裏面に稜がある。
花序は一部分枝して1〜3個あり、雌性頭花は腋生で1〜3個まばらにつき、雄性頭花は2〜7個がまばらにつく。
果実は集合果となり、個々の果実は広卵状菱形で長さ約4mm、稜がある。
- 分布・生育地 :
日本全土 (国外:朝鮮、中国(北部) 浅い湖沼、河川の水中
- 花期 : 6〜8月
- 撮影月日・場所 :
2010年7月4日 徳島県三好市 中・分枝の無い型 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下左・雌性頭花、下左・雄性頭花 同 上 下右・果実 2015年8月29日 広島県広島市
- 撮影記 :
ヤマトミクリを見た後、湿原を進むとこの花に出会った。草刈された水路にやや小振りの株が点々と花をつけていた。
見ると花序が分枝している株とそうでない株がある。分枝している方はすぐにこの花とわかるが、分枝していない方はヤマトミクリのように見える。
よく観察すると、花序が分枝していない株の雌性頭花は、葉腋の上についている。雌性頭花に花柄がなく、葉の付け根につく腋生であるのがこの花の特徴で、ヤマトミクリとの違いであることを思い出した。花序が分枝していない花も全てこの花だった。
いつの間にか霧雨のようなガスもあがって夏の太陽が照り付けてきた。そうでなくとも蒸し暑かったのに、気温が上がって全身から汗が噴き出してきた。
タヌキモの仲間はまだ咲いていなかったが、期待していたミクリ科の珍しい花2種に会え、楽しい湿原歩きになった。
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