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- 科名・属名 : ラン科 ミズトンボ属
- 特徴 : 草丈30〜60cmの多年草。
葉は茎の下部に4〜5個つき、長楕円形披針形で長さ7〜10(〜18)cm、幅2〜3(〜5)cm。先は鋭頭、基部は茎を抱き縁には透明の縁取りがある。また、上部には少数の鱗片葉がある。
花は茎頂に穂状に多数つき、白色で径2〜2.5cm。苞は線状披針形、長さ2〜3mm。背萼片は卵形、側萼片は斜卵形、側花弁は披針形、側花弁と背萼片は直立して兜状になる。唇弁は長さ15〜18mm、3裂し、中裂片は線形、長さ5〜8mm、側裂片は斜開し、くさび形倒三角形で、外側に細かい歯牙がある。距は長さ3〜4cmで、前方に垂れ下がる。
- 分布・生育地 :
本州(千葉県以西)〜沖縄 (国外:朝鮮、中国、台湾、インドシナ〜ヒマラヤ、フィリピン) 暖温帯〜熱帯の日当たりのいい湿った草地や林縁
- 花期 : 8〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2014年9月13日 熊本県阿蘇 中上・全体2 1988年10月2日 徳島県海部郡 中中・全体3 2015年10月9日 沖縄県名護市 (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花1 同 上 下左・花2 2014年9月13日 熊本県阿蘇 下右・葉 同 上
- 撮影記 :
徳島の地元の方の案内で県南部を回った際、昔この花があったという山間の畦畔を探したところ、少数の株が復活して咲いていた。
千葉や静岡でも記録はあるものの、最近は見たという話を全く聞かない。
以前は道路の法面に群生していたという奄美や沖縄でも激減し、現在でもまだ見られるものの、人目につきにくい場所で細々生き延びているに過ぎない。
しかし、2014年、阿蘇で草原の中に点々と咲く花を見かけ、本土でもまだそこそこの数が残っている場所があるのだとホッとした。
サギソウに似て花が大きいことからこの名がつけられている。
純白の花は大きくて美しく目を引くが、サギソウに比べると少しガサツで優雅な感じはない。
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