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- 科名・属名 : ラン科 アツモリソウ属
- 特徴 :
草丈20cm〜40cmの多年草。
根茎は太くて短く、横に這い、やや硬い根を出す。
葉は3〜4個つき、葉身は長楕円形、大きいもので長さ約8cm、幅2.5cm。
花は茎頂に1〜2個つき、淡い茶褐色〜黄褐色、長さ、幅とも約6cm。背萼片は卵状披針形、長さ3〜4.9cm、幅1.3〜2.1cm。側萼片は基部のみ合着し、卵形。側花弁は線状披針形で先は尖り、長さ3.1〜5.1cm。唇弁は袋状で小さく、長さ1.6〜2.5cm、幅1.1〜1.6cm、深さ0.8〜1.4cm。唇弁はやや薄い)。
礼文島に知られるカラフトアツモリソウに似ているが、この花はやや小型で、全体が茶褐色、側花弁が線状披針形、側花弁が基部のみ合着する点が異なる。
- 分布・生育地 :
北海道 (国外:中国(東北部)、サハリン、ロシア(沿海州) 落葉広葉樹林下
- 花期 : 6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1991年6月9日 北海道1 中上・全体2 同 北海道2 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花1 同 北海道1 左下・花2 同 北海道2 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
以前カラフトアツモリソウと同じ花とされていたが、その後違うCypripedium属の別の種とされた。
確かに花は全体茶褐色で、小型であるなど違いははっきりしている。
この花に出会うために訪れた道東地方で、同じ日に2ヶ所でこの花に出会った。
生育環境は明るい落葉広葉樹林下に生え、ほっそりした葉も離れてつき、花色だけでなく見た目もかなり違っていた。
うち1ヶ所に十数年後再訪したが、あたりの様相はすっかり変っていて幼株さえ見当たらなかった。絶滅寸前といっていいだろう。
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