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- 科名・属名 : ラン科 ムヨウラン属
注.APG分類では、学名(L. suginoana)
- 特徴 :
草丈15〜30cmの菌従属栄養植物。
地上茎は細く直立し、植物体全体が黄褐色を帯びる。
花は茎頂に疎らに3〜6個つき、淡褐色で、長さ約1cm。花は筒状で完全には開かない。唇弁内の長毛は黄色で、長毛の縁にはややまんべんに単細胞の一見枝毛が散生する。
果実は裂開し種子を散布した後も、枯れた茎と果実が残る。
ウスギムヨウランに似ているが、花は淡褐色で、ウスギムヨウランが唇弁の毛が赤紫色を帯びるのに対し、黄色で赤紫色を帯びない。
全体が黄色のものがあり、
●キバナエンシュウムヨウラン(f.flava)(左下の写真)という。
- 分布・生育地 :
本州(関東・東海地方)〜九州 (国外:台湾) 暖温帯の常緑・落葉広葉樹林下
- 花期 : 5〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2001年5月26日 愛知県瀬戸市 中上・全体2 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 2014年5月18日 愛知県豊橋市 左下・キバナ 2001年5月26日 愛知県瀬戸市 右下・果実 2000年6月4日 同 上
- 撮影記 :
万博の開催が予定されている愛知県のこの森は、自然保護の観点から反対が多い。
事実、ギフチョウや希少種の植物も多く、この花もそんな森の一角に咲く。
花はほとんど開かず、半分以上開く花は稀である。ムヨウランの類は平開する種でも、いつも全てが平開する訳ではなく、天候、気温、湿度、時間などの条件が揃わなければならないらしいが、よくわかっていない。
また、全草黄色のキバナエンシュウムヨウラン(左下の写真)も混じって生えていた。
和名は、静岡県西部(遠州)で発見されたためこの名が付けられている。
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