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- 科名・属名 : ラン科 ハクサンチドリ属
- 特徴 :
草丈10〜40cmの多年草。
根は短く、一部は掌状に膨らむ。
葉は3〜6個つき、倒披針形、長さ5〜15cm、幅1〜3cm。
花は総状に数個〜多数花をやや密につけ、色は紅紫色〜白色まで変化が多い。背萼片は卵状披針形、長さ7〜13mm、側萼片は背萼片と同形でやや長い。側花弁は狭卵形、背萼片より少し短い。唇弁はくさび形、背萼片よりわずかに長く3裂し、中裂片は鋭尖頭、側裂片は円頭。距は長さ10〜15mm。
花の色のものを、
●シロバナハクサンチドリ(f. albiflora)(左下の写真)といい、
葉に紫色の斑点があるものを、
●ウズラバハクサンチドリ(f. punctata)(別ページで取り上げた)という。
- 分布・生育地 :
北海道〜本州(中部以北) (国外:サハリン、朝鮮、中国(東部)、カムチャッカ、アリューシャン、アラスカ) 亜寒帯〜冷温帯の草地
- 花期 : 6〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1983年6月10日 北海道礼文島 中上・全体2 2004年7月6日 青森県岩木山 中中・花 2018年7月19日 長野県栂池高原 中下・果実 2017年7月13日 岐阜県大野郡 左下・白花 1986年6月13日 北海道礼文島 (上、中上、左下は拡大写真あり、写真をクリック) 右下・葉 2018年7月19日 長野県栂池高原
- 撮影記 :
本州では高山植物とされるこのランも、北海道の礼文島では波しぶきのかかりそうな海岸端にも咲いていてびっくりした。
この花に限らず、緯度の高い礼文島では本州の高山性の花が低地に咲き、「花の浮島」のキャッチフレーズのように花が多く何度か撮影に出かけた。
この島では「タクサンチドリ」と言ってもいいくらいこの花が多く、誰も掘り取る人はいないようだった。
白花も多く見られ、特に珍しくないようだった。
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