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- 科名・属名 : ラン科 ツレサギソウ属
注.APGV分類では、学名(P. tipuloides var. sororia)
- 特徴 :
草丈20〜40cmの多年草。
根の基部はやや肥厚し斜めに紡錘状になる。
葉は茎の下部に一枚やや大きい葉がつき、狭長楕円形で、長さ3〜7cm、幅1〜2cm。先は鈍く、基部は茎を抱く。上部には披針形の鱗片葉が2〜3個つく。
花は茎頂にやや密に集まり、黄緑色で多数つく。背萼片は卵形、長さ2〜3mm、側萼片は長楕円形、長さ約4mm。側花弁はやや肉質、斜長楕円形で背萼片とほぼ同長。唇弁は肉質、広線形で長さ5〜6mm、乾くと花弁とともに暗色になる。距は下垂または前に曲がり、長さ12〜17mm。葯室は平行で接近して並ぶ。苞は線状披針形、最下部のものは普通子房より長い。
- 分布・生育地 :
北海道〜本州(中〜北部) (国外:樺太、アリューシャン、カムチャッカ、千島列島) 亜高山の日当たりのよい草地
- 花期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1995年8月5日 長野県高峰高原 中上・全体2 1980年7月15日 群馬県尾瀬ヶ原 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花序 1997年7月21日 山梨県大菩薩峠 左下・花 2019年7月26日 群馬県尾瀬ヶ原 右下・葉 2018年8月4日 福島県吾妻山
- 撮影記 :
夏の尾瀬に出かけると、花は黄緑色で目立たないものの、湿原のミズゴケの上に、この花とかコバノトンボソウといったラン類が多く見られる。
両者はよく似ていて、距が下に曲がっているのがこの花で、上にハネているのがでコバノトンボソウと覚えると見分けは容易だ。
湿原だけでなく、山の草原でも日当たりのいい湿った場所でよく見かける。
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