コウトウシラン(紅頭紫蘭)

Spathoglttis plicata


コウトウシラン1

  • 科名・属名 : ラン科 コウトウシラン属

  • 特徴 :
     草丈50〜100cmの多年草。
     地下の偽球茎は卵状円錐形で連なり、古い葉の繊維で囲まれる。
     葉は偽球茎の先に4〜5個つき、葉身は線状披針形、長さ30〜60cm、幅2.5〜4cm。先は尾状鋭尖頭、基部は次第に細まって長さ約5cmの柄になり、さらに基部は鞘状で茎を抱く。縦皺が多く、脈は裏面に突出する。
     花は茎頂に総状に多数つき、数個ずつ咲き、淡紅紫色〜紅紫色で、径約3cm。萼片と花弁は卵形、長さ約1.7cm、唇弁は長さ約15mm、基部で3裂し、基部に長さ約6mm、幅約3mmの側裂片が立ち、細長い中央部の基部に1対の黄色の耳状突起があり、前部は2裂状に広がり、幅約7.5mm。蕊柱は淡紅紫色、先の方で曲がり、長さ約12mm、翼がある。
     果実は長楕円形で、長さ約2.5cm。

  • 分布・生育地 :
     沖縄(八重山諸島) (国外;台湾、熱帯アジア、オセアニア)
     明るい草地

  • 花期 :   1年中(ピークは夏)

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2004年1月25日  沖縄県西表島
     中上・全体2 2004年4月10日    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中中・花序 1985年7月13日    同  上
     中下・花 2007年11月18日    同  上
     左下・果実(刮ハ) 2011年9月24日    同  上
     右下・葉 2004年10月3日    同  上

  • 撮影記 :
     沖縄・八重山諸島で見られる美しい花で、ナリヤランと同じような草地でよく見かける。
     以前に比べ減ってはいると言われているが、それでもまだあちこちで見ることが出来る。
     花は一年中咲いているようで、花が咲いている花序の下の方に沢山実を付けている株が多い。
     草丈が大きくなるため、根元につく葉と茎頂の花とが大きく離れ、生態写真は撮りづらい花の一つである。
     最近沖縄島北部でも自生状態のような花を見かけるが、栽培品の逸出と思われる。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
コウトウシラン2

花序

花

果実(刮ハ)