クゲヌマラン(鵠沼蘭)

Cephalanthera alpicola var. shizuoi


クゲヌマラン

  • 科名・属名 : ラン科 キンラン属
     注.APG分類では学名は(C. longifolia)

  • 特徴 :
     草丈30〜60cmの多年草。
     葉は4〜14個つき、葉身は狭長楕円形、長さ8〜18cm、幅2〜4cm。先は尖り、基部は茎を抱き、無毛。
     花は茎頂に総状につき、多いもので20個つき、白色。萼片は披針形、長さ12〜18mm。側花弁は広披針形、長さ8〜9mm。唇弁は長さ7〜10mm。距は極めて短い。
     ギンランによく似ているが、唇弁基部の距が極めて短く突出しないこと、茎の稜が目立たないことなどが異なる。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州 (国外:ユーラシア大陸温帯域〜アフリカ北部)
     亜寒帯〜暖温帯域の主に落葉樹林下

  • 花期 :   4〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2005年5月4日  神奈川県鎌倉市
     中上・全体2 2019年4月28日  神奈川県川崎市
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中中・花序 2021年4月23日    同  上
     中下・花(正面) 2019年4月28日    同  上
     下左・花 2015年5月5日  埼玉県所沢市
     下右・葉    同  上

  • 撮影記 :
     ギンランそっくりで、距がないことが相違点であり、アップを見比べてみるとすぐわかる。
     最初、神奈川県の鵠沼海岸で発見されたことから和名がついた。
     以前は海岸近くの松林の下に希産する種と言われていたが、近年公園や丘陵の雑木林の下などで数多く見つかっていて、すっかり普通種になってしまった。
     造成された大規模霊園の植込みの下などにも群生していて、初めはよく似た外国産が逸出したものではと思っていたが・・・。
     温暖化の影響などで急に増えてきたのだろうか?

  • 葉

    同じ科の仲間の花
クゲヌマラン2 花序

花1

花2(側面)