クロカミラン(黒髪蘭)

Ponerorchis graminifolia var. kurokamiana


クロカミラン1

  • 科名・属名 : ラン科 ウチョウラン属

  • 特徴 :
     草丈5〜20cmの多年草。
     茎は塊根よりでて斜上する。
     葉は線形〜広線形で2〜3個つき、長さ7〜12cm、幅3〜8mm。基部は鞘となって茎を抱く。
     花は茎頂に10〜20個つき、紅紫色で径約1cm。側萼片は鈍頭で、水平に開出する。唇弁の線や斑紋が鮮明で、距は細くてあまり曲がらず、長さ5〜7mm。

  • 分布・生育地 :
     九州(佐賀県) (国外:日本固有)
     山地の岩場

  • 花期 :   5〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2013年6月2日  佐賀県黒髪山系1
     中1・全体2 2018年6月15日    同  上1
     中2・全体3 2013年6月2日    同  上2
     (上、中1、中2は拡大写真あり、写真をクリック)
     中3・花序    同  上1
     中4・花1    同  上3
     左下・花2    同  上2
     右上・葉 2018年6月15日    同  上1
     右下・葉2 2013年6月2日    同  上2

  • 撮影記 :
     ウチョウランの変種で、母種に比べ、距が細くて子房より短く、側萼片が水平に開出するとされている。
     佐賀県黒髪山の岩場にのみ知られているが、園芸用の採取が著しく、手の届かない急峻な岩場に細々残っているのが現状だ。
     かなりの数のラン類を自生状態で撮影してきたが、採取されて絶滅に近いもの、遠距離過ぎて撮影が困難な種など、何種かは撮影ができないものだとあきらめていた。
     ある知り合いからまだ自生のこの花が、うまくいけば手にとって撮影できると聞いて早速でかけた。
     あいにく雨模様で、急峻な岩場の上は滑りやすく、やっと見つかった花もまだ咲き始めの小さな株だった。
     それではと場所を変えた別の自生地、近づけない岩場であったが、大株が沢山の花を見事に咲かせていた。
     とても人が近づけるような場所でないだけに、このランにとっても安住の地であるだろうと安心して撮影した。

  • 葉1

    葉2

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クロカミラン2

クロカミラン3

花序

花1

花2