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- 科名・属名 : ラン科 ムヨウラン属
- 特徴 :
草丈20〜45cmの菌従属栄養植物。
クロムヨウランに似ているが、以下の点が異なる。(「高知県植物誌」より)
1.花茎が20〜45cmと(クロムヨウ9〜27cm、以下同様)より高く、花序の長さは6〜15cm(3〜8cm)。
2.花被片は黄白色(帯紫色)、唇弁は5脈(3脈)がでわずかに3裂(分裂しない)。蕊柱は半長以上(約半長)唇弁と合着し、基部は毛を散生(無毛)。
3.果実は明るい褐色(黒色)で、花序軸に対し20〜45度(70〜90度)
- 分布・生育地 :
四国(高知県)、沖縄 (国外:?) 広葉樹林下
- 花期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2010年8月1日 高知県室戸市 中・全体2、以下全て 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
やや薄暗い常緑樹林下、遠くから見ても大きいこの花が咲いていた。
この花については、高知県の竹内久宜氏のHP「四国の野生ラン」や「高知県植物誌」(牧野植物園刊)に詳しい記述があるが、一見する限りクロムヨウランとあまり違わない。
当日朝、高知県中部の林下で見たクロムヨウランと比較すると、確かに草丈が大きい、花序部の茎の白い部分が長い等の違いは感じられるが、クロムヨウランだと言われれば納得してしまう気もする。
ただ、昼過ぎにもかかわらず、どの花もきれいにほぼ全開状態だ。クロムヨウランは、開花する場合でも基本的に午前中の早い時間で、昼頃にはもう半分開じていることが多いので、その点でも違う気がする。
ムヨウラン類は花期が短いせいか、新しい産地や種類が今でも報告されているが、これからも新しい種が見つかるかもしれないと思うとゾクゾクする。
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