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- 科名・属名 : ラン科 エビネ属
- 特徴 :
草丈30〜50cmの多年草。
球茎は匍匐し、球状になり、葉をつける。
葉は3〜5個つき、葉身は狭長楕円形、長さ30〜50cm、幅10〜15cm。
花茎は基部の葉腋から出て、2〜3個の鱗片葉がある。
花は花茎の先に20〜30個が散房状につき、紅紫色〜淡紫色。苞は広披針形で鋭頭、緑色、長さ10〜15mm、幅5〜8mm。萼片は倒卵形で鈍頭、長さ12〜15mm。側花弁は萼片と同形で少し幅が狭く、ほぼ同長。唇弁は萼片より長く、3裂し、側裂片は小さく、中央裂片は扇形に広がり先は2裂、基部中央の内面に帯紫濃赤色のとさか状突起がある。距は細長く、長さ3〜4cm。
花の色は変化が多く、白色のものがあり、
●シロバナオナガエビネ(f. albiflora)(左下の写真)という。
- 分布・生育地 :
九州(甑島以南)〜沖縄 (国外:中国、台湾、亜熱帯〜熱帯アジア) 亜熱帯〜熱帯の常緑広葉樹林下
- 花期 : 7〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2004年10月3日 沖縄県西表島 中上・全体2、中中・花 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・果実 2004年12月11日 同 上 左下・シロバナ 2009年9月26日 同 上 (左下は拡大写真あり、写真をクリック) 右下・葉 2004年10月3日 同 上
- 撮影記 :
冬に西表島を訪れた際、この花ともツルランとも見える葉を多数見た。夏には何株かにツルランの白い花が咲いていた。
花をつけない株はこの花で、花期は秋ではないかと期待して出かけた。
沢を渡り樹林下を進むと、葉はあるものの花をつけている株がない。ダメかと思った矢先紅紫色のこの花が目に入った。
花茎の先にまとまって咲く紅紫色の花は一つが3cm程度あり、大きくて美しい。あたりを見回すとすでに果実になった株がいくつかあった。
西表島の群生地では、花は8月〜10月頃まで次々に咲き、この頃訪れると、いつでも花を目にすることができる。
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