
|
- 科名・属名 : ラン科 オニノヤガラ属
- 特徴 :
草丈3〜8cmの菌従属栄養植物。
塊茎は紡錘状か円柱形、長さ3〜8cm、径0.4〜0.9cm、黄褐色、鱗片や毛に覆われる。
茎は直立し、淡褐色。
花は1〜5個、筒状で横向き、わずかに弓状になり、長さ3.2〜3.5cm、径1〜1.2cm。苞は卵形、長さ、幅は約5mm。萼片は花弁と合着し、先は5裂。背萼片は卵状三角形で鈍頭、長さ約5mm、側花弁は三角形で先は伸び、鈍頭、長さ約7mm。唇弁は卵形〜長楕円形、長さ約3.5mm、幅約2mm。ずい柱は長さ約10mm。
果実(刮ハ)は円柱形、長さ約4cm。
よく似たハルザキヤツシロランやフユザキヤツシロランとは、以下の点で区別できるとされる。
@花筒の長さが約3cm(3.2〜3.5cm)あり、他の2種の約2cm(1.8〜2.1)cmより大きい。
A萼片と側花弁の合着部分がより広い。
- 分布・生育地 :
沖縄(石垣・与那国島、西表島?) (国外:日本固有?) 常緑樹林下
- 花期 : 2〜3月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2007年2月18日 沖縄県西表島 中・全体2、下・花 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
西表島の常緑樹林下、ハルザキヤツシロランによく似た腐生ランが生えていた。
ハルザキとは少し違う感じがしたが、当時春に咲くこの仲間は他に知られておらず、「ハルザキヤツシロラン?」として記録していた。
その後、南西諸島に産するオニノヤガラ属の新種が次々と発表され、本種も2023年新種として発表され、その写真を見て本種と判断したが、論文では西表島の分布については記述がなく、必ずしも本種との自信はない。
特徴欄にも書いたが、花の大きさや萼片と花弁の合着部分の広さなどが異なるとされるが、当時はの詳細について分かっていなかったこともあり、もう一度この花と出会い、じっくりと観察したいと思っている。
同じ科の仲間の花
|