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- 科名・属名 : ラン科 クモキリソウ属
- 特徴 :
草丈10〜25cmの多年草。
葉は普通2枚、葉身は楕円形〜長楕円形、長さ4〜12cm、幅2.5〜7cm。先は鈍頭〜やや鋭頭、基部はくさび形、縁はやや縮れることもある。
花は茎頂に総状に10個程度つき、淡暗紫色で約3cm。苞は卵状三角形、鋭頭で長さ1〜2cm。萼片は淡緑色、広線形で鋭頭、縁は外側に巻き、長さ1〜1.5cm。側花弁は淡暗紫色、糸状で縁は外側に巻き、下垂し、長さは萼片と同長。唇弁は暗紫色を帯びた半透明、倒卵形で長さ12〜16mm、幅8〜12mm、平坦で中央に光沢のある軽い縦溝があり、先は円頭で微凸頭、基部は爪となる。蕊柱は長さ約6mm、上端両縁には翼がある。花粉塊は卵形で黄色。
- 分布・生育地 :
北海道〜九州 (国外:朝鮮) 冷温帯の山地林下
- 花期 : 5〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1986年6月1日 山梨県南都留郡1 中上・全体2 2020年6月2日 同 上2 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花序 1985年6月1日 同 上1 中下・花(正面) 2020年6月2日 同 上2 左下・花(側面)、右下・葉 同 上
- 撮影記 :
鈴虫の羽根によく似た花を咲かせることからスズムシソウと呼ばれ、よく見ると血管まで模しているようで本当にそっくりである。
この写真は山梨県の別荘地、白樺林下で撮影した。このような場所に多く、別荘地の金網の向こう側に立派な株があるのを見るが、敷地内に入れないため悔しい思いをすることがよくある。
同じ仲間のセイタカスズムシソウとよく似ているものの、本種の方が花の色も暗紫色で鈴虫に似ている。
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