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- 科名・属名 : ラン科 オニノヤガラ属
- 特徴 :
草丈11〜24cmの腐生ラン。
根茎は短く密に分枝し、塊茎は紡錘形または円柱形で長さ6〜18cm、径4〜15mm。
花茎は直立し、暗緑褐色で、長さ11〜24cm、径2.5〜7mm。先に1〜16個の花をつける。苞は卵形、長さ6〜9mm、幅4〜6mm。
花は鐘形でやや横向きにつき、長さ17〜21mm、径10〜11mm。萼と花弁は2/3程度まで合着し、長さ17〜21mm、先は5浅裂し、多肉質、外面は淡褐色でいぼ状突起がある。背萼片は卵状三角形で長さ約7mm、幅8〜9mm。側萼片の先は鈍頭で開く。唇弁は長さ約8mm、上唇は卵状三角形で赤褐色。
果実(刮ハ)は円柱形で長さ約3cm、花茎は約30cm程度まで伸びる。
- 分布・生育地 :
九州(鹿児島県) (国外:台湾) 竹林
- 花期 : 4月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2018年4月13日 鹿児島県島嶼 中1・全体2 2017年4月18日 同 上 中2・全体3 2018年4月13日 同 上 (上、中1、中2は拡大写真あり、写真をクリック) 中3・花序 同 上 中4・花 2017年4月18日 同 上 左下・花2、以下全て 同 上
- 撮影記 :
竹林の中につけられた狭い道、尖った竹の切り株が所々にあり、踏み抜かないように慎重に歩いていく。すると、道端の積み重なった笹の落ち葉の上に褐色のこのランが固まって生えていた。
目立たない色の腐生ランだが、明るい笹の落ち葉の上に生えているため、意外によく目だつ。
この時期本土で知られているのはハルザキヤツシロランだが、それと比べると花被片が厚くて先が開き、花茎もかなり太くがっしりした感じだ。
最初に訪れた時は花期には遅かったようでほとんどの花が終わっていて、やっと咲き残りの花を見つけただけだったので翌年少し時期を早めて訪れたが、この年も春の訪れが早く、花期は少し遅めだった。春の花は本当に花期が難しい。
このラン、初め台湾で見つけられ、日本では鹿児島県のある島の竹林の中で見つかった。その後別の島でも見つかったようだ。
日本産についての論文にを見ると、日本産の方が台湾産より全体に大きいようだ。
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