|
- 科名・属名 : ラン科 ツレサギソウ属
- 特徴 :
草丈10〜25cmの多年草。
根は紐状で、横に這う。
葉は数個つき、最下部の葉が最も大きく、長楕円状披針形で、長さ2〜5cm、幅1〜3cm。先端はやや尖り、基部は茎を抱く。表面は光沢があり、縁は波打つ。上部の葉は披針形で、次第に小さくなる。
花は茎の上部に総状にまばらに3〜7個つき、淡黄緑色。苞は披針形、長さ6〜7mm。背萼片は狭卵形、長さ4〜7mm、側萼片は線状披針形、背萼片よりやや長い。側花弁は斜卵形、先端は細くなり、背萼片よりやや長い。唇弁は線状披針形、長さ8〜15mm。距は細長く、水平に伸び、長さ12〜17mm。蕊柱は平たく、長さ約3mm。
- 分布・生育地 :
九州(屋久島) (国外:日本固有) 冷温帯の林下
- 花期 : 8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2007年8月26日 鹿児島県屋久島 中・全体2、以下全て 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
本州でいえばキソチドリといったこのラン、屋久島の林下に生えるが、キソチドリと違って見かけることは少ない。
日本の野生ランの大部分を写してきた花仲間も、まだ花の時期には出会っていないとのことで、ありそうな場所では目を凝らしながら歩を進めた。
このあたりはと狙っていた林下でこの花が目に飛び込んできた。コケの上で黄緑色の地味な花を咲かせている。そのつもりで見ていないと見過ごしてしまうような保護色だ。
先を急がねばならぬ花見行であったが、すっかり足止めされてしまった。
同じ科の仲間の花
|