キソチドリ(木曽千鳥)

Platanthera ophrydioides var. monophylla


キソチドリ1


  • 科名・属名 : ラン科 ツレサギソウ属

  • 特徴 :
     草丈15〜30cmの多年草。
     根は一部が肥厚し、紡錘状になる。
     葉は茎の下部に1個つき、葉身は楕円形、長さ2.5〜6cm、幅1〜3cm。先は円頭、基部はやや茎を抱く。鱗片葉は1〜2個つき、披針形。
     花は茎頂に総状に5〜15個がやや疎らにつき、淡黄緑色。苞は披針形。背萼片は狭卵形、長さ約5mm、幅約4mm、側萼片は線状披針形、背萼片よりやや長い。側花弁は斜卵形、膜質で、背萼片よりやや長い。唇弁は広線形、長さ6〜8mm。距は長さ6〜10mm、前方に湾曲する。蕊柱は平たい。
     別名 ヒトツバキソチドリ

  • 分布・生育地 :
     本州(中〜西部)〜九州 (国外:日本固有)
     亜高山針葉樹林下

  • 花期 :  7〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1995年7月30日  長野県八ヶ岳
     中上・全体2 2006年7月11日  山梨県富士山
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中中・花序 1995年7月30日  長野県八ヶ岳
     中下・花 2023年7月26日  静岡県富士山
     左下・果実(刮ハ) 2020年8月19日  山梨県富士山
     右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     亜高山の針葉樹林下ではやや普通のランである。
     この仲間には、北の地方に生える草丈の大きいオオキソチドリ、中部地方から西にナガバノキソチドリという品種があるが、草丈や葉の長さ等で区別できる。
     普通葉が1個つくのが特徴で、別名ヒトツバキソチドリとも言われるが、中上の写真は葉が1個でそれに該当する。
     しかし、上の写真は八ヶ岳の撮影で本種の分布域であるが、どうみても葉は複数個あり、ヒトツバとは言えないがどうなんだろうか。
     ここでは、旧来の本種の「葉は1〜3個、最下の葉が大きいという」定義に従い両方とも本種とした。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
キソチドリ2

花序

花

果実(刮ハ)