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- 科名・属名 : サトイモ科 ザゼンソウ属
- 特徴 :
草丈30〜40cmの多年草。
地下茎は太くて短く、太い根が多数でる。
葉は早春に出て、長卵状心形〜卵状長楕円形で、長さ10〜20cm、幅7〜12cm。先は鈍頭、基部は心形〜切形、縁は全縁。質は厚く、6月下旬には枯れる。内部のものは長い柄があり、外部のものは膜質で茎を包む。
花序は葉の展開後に出て、長柄がある。仏炎苞は暗紫褐色でボート形、長さ4〜7cm。花序は広楕円形、長さ約10mm、苞との間に3mmの柄がある。花は両性、花被片は4個、楕円形で、長さ約1.5mm、横に内曲する。雄しべは4個、葯は黄色。雌しべは1個、狭卵形で、長さ約3mm、下部1mmは花軸に埋もれる。
花は4個の花被片からなり、上部は淡黄色、下部は赤紫褐色。
果実(液果)は翌年春に熟し、球形で多数の種子がある。
- 分布・生育地 :
北海道〜本州 (国外:朝鮮) 林縁や道端の湿地
- 花期 : 6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1994年6月11日 埼玉県入間郡 中上・全体2 2022年6月22日 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花序 1994年6月11日 同 上 中下・花 2022年6月22日 同 上 下・果実 同 上
- 撮影記 :
ザゼンソウが春早く咲くのに対し、この花は夏の初めに咲く。
この時期、葉はすっかり伸びて繁り、そうでなくても根元に咲く小さな花は見つけにくく、葉を掻き分けて探すことになる。
自生地は限られているため保護地となっていることが多く、その上湿地とあっては撮影も一苦労だ。
長靴持参で出かけたこの自生地は、雑木林の下に小さな群落を作っていた。まとわりつくやぶ蚊と戦いながら撮影した。
約20年後久し振りに現地を訪れると、記憶のイメージとは大分異なっていたが、相変わらず小さな花が見られ、果実もいくつか見られた。
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