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- 科名・属名 : サトイモ科 テンナンショウ属
- 特徴 :
草丈30〜120cmの多年草。
雌雄偽異株で、雄株から雌株に転換する。
葉は2個(稀に1個)、鳥足状に小葉を7〜17(-23)個つける。小葉間の葉軸はよく発達する、小葉の葉身は狭卵形〜楕円形〜広楕円形と変化が多く、両端が尖り、時に鋸歯がある。偽茎部は葉柄や花序柄より長く、多くは紫褐色や赤紫色の斑がある。
花は葉と同時かやや遅れて開き、花序は葉より高く突き出るものやそうでないものがある。仏炎苞は帯紫色〜濃紫色で常に白条があるか、緑色〜緑紫色で普通白条があるが、ない場合もある。筒部の口辺はやや開出し、舷部は卵形で先は次第に細くなる。付属体は棒状、時に太い根棒状〜頭状になる。花序柄は葉柄部と同長か長い。
果実(液果)は卵球形、熟して朱赤色となり、朱数の種子がある。
- 分布・生育地 :
本州〜四国・九州(各中北部) (国外:韓国(済州島)) 林下
- 花期 : 4〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1(緑紫色) 1997年4月20日 三重県藤原岳 中1・全体2(濃紫色) 2004年4月24日 静岡県磐田郡 中2・全体3(緑色) 2015年5月17日 奈良県吉野郡 (上〜中2は拡大写真あり、写真をクリック) 中3・花1(濃紫色) 2022年4月24日 大分県由布市 中4・花2(緑色) 2014年4月27日 静岡県伊豆市 中5・花3(内部) 2014年5月29日 神奈川県相模原市 左下・果実 2017年9月8日 東京都八王子市 右上・葉1 2022年4月24日 大分県由布市 右中・葉2 2022年5月4日 神奈川県南足柄市 右下・葉柄基部 2014年5月29日 神奈川県相模原市
- 撮影記 :
これまでも図鑑にこの花の記述はあったが、マムシグサとの区別がはっきりしないためアップできずにいた。
最近「日本のテンナンショウ」(邑田 仁著、北隆館)が出版され、違いがはっきり記載されていた。
特に分布域も図示されていて、マムシグサの分布は四国、九州で、関東や東海などでは本種しか分布していないようだ。
また、四国、九州の混生地でも、やや明るい所に多く、花期も2週間程度遅いようである。
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