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- 科名・属名 : サトイモ科 テンナンショウ属
- 特徴 :
草丈30〜120cmの多年草。
栄養状態より形や大きさに変異が大きく、一言で言い表せる特徴がない。
雌雄偽異株で、雄株から雌株に転換する。
偽茎は葉柄や花柄よりはるかに長く、普通赤紫色の模様がある。
葉は普通2個、葉身は鳥足状につき、小葉は9〜17個、披針形〜楕円形まで変化に富み、全縁のものも鋸歯のあるものもある。
花は葉の展開より明らかに早く展開し、花序柄は葉柄部と同長か長い。仏炎苞は淡緑褐色〜紫褐色時に緑色、やや半透明で白筋があり、筒部は円筒形で口辺部はやや開出し、舷部は筒部と同長か長く、卵形〜狭卵形、先は鋭頭から鋭尖頭、内面に隆起する細脈がない。付属体は淡緑色、棒状〜太棒状で直立する。1子房中に5〜7個の胚珠がある。
果実(液果)は卵球形、秋に朱赤色に熟す。
- 分布・生育地 :
四国〜九州(トカラ列島まで) (国外:鬱陵島) 低地〜山地の林下、林縁
- 花期 : 3〜4月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2011年4月23日 熊本県八代市 中上・全体2 2019年4月15日 宮崎県宮崎市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花1(紫褐色) 2007年3月23日 鹿児島県鹿児島市 左下・花2(緑色) 2019年4月15日 宮崎県宮崎市 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
最近「日本のテンナンショウ」(邑田 仁著、北隆館)が出版され、日本のテンナンショウ属が整理された。
それによると、これまでマムシグサと称してアップしていた花はマムシグサとカントウマムシグサが混在しているようだった。
特に、四国や九州の南部にはカントウマムシグサは分布しないこと、混生している地域でも、この花のほうが花期が2週間程度早く、花序は葉の展開より明らかに早いこと、より暗い林下に多いことなど、大いに同定の参考になった。
その結果、上記の条件に合致する花を選び直してアップすることにした。
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