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- 科名・属名 : サトイモ科 テンナンショウ属
- 特徴 :
草丈25〜60cmの多年草。
葉は2〜3個つき、鳥足状に16〜29個の小葉をつける。小葉は広線形〜倒披針形、頂小葉は普通側小葉より大きく、長さ6〜16cm、幅1〜3cm、外側に向かって次第に小さくなる。葉柄は長さ5〜17cm。葉柄や偽茎は緑色で斑が入らない。
花序は雄株では葉と同長か高く、雌株では葉より低く、仏炎苞は葉に遅れて開き、緑色で白い縦筋があり、長さ4〜5.5cm。仏炎苞の筒部は基部では細く、上方に向かってやや太まって開き、口辺部は反曲し、舷部は卵形で先に曲がり、先は尖ってやや反り返る。付属体は柄がなく、太棒状で上部が肥大、口部から長く露出し、雌花序で長さ8〜11cm、頭部の径2〜7mm、雄花序で長さ3.5〜6.5cm、頭部の径1〜8mm。花序柄は雄株では長さ5〜11cm、雌株では長さ1〜3cm。
- 分布・生育地 :
鹿児島県(徳之島) (国外:日本固有) 低地の石灰岩地の崖、林縁
- 花期 : 12〜2月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2017年2月25日 鹿児島県徳之島 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
カンアオイ類の撮影に訪れた徳之島、カンアオイの撮影が終わった後、花には少し遅いかもと思いながらこのテンナンショウを探した。
全く情報がないので難しいとは思いつつあちこちの林下を探す。すると、ある林下で緑色のテンナンショウを見つけた。
徳之島にはテンナンショウの仲間が他に2種あり、仏炎苞も緑色の良く似たアマミテンナンショウがある。違いは、全体に大きいこと、葉柄や偽茎に斑が入らないこと、花序の付属体が太い棒状で長く、口部から大きく突き出ることされ、その特徴どおりの雌株と雄株で間違いないようだ。
また、アマミテンナンショウがやや高地に生育するのに対し、この種は低地に生える。そのため、開発や盗掘などで激減しているようだ。
思いがけない花との出会いで満点以上の成果が上がり、大満足の花見となった。
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