ハマラッキョウ(浜辣韮)

Allium litorale


ハマラッキョウ1

  • 科名・属名
  • : ユリ科 ネギ属

  • 特徴

  •  草丈20〜60cmの多年草。
     ヤマラッキョウの海岸型で、球根は大きく、長さ2〜5cm、幅1〜2.5cm。
     葉は線形で、長さ20〜50cm、幅5〜6mm。断面は扁平で、ヤマラッキョウの2〜5mmより幅広く、鈍三角形の断面と異なる。
     花は淡紅紫色で、花被片の長さ8〜10mmで外側に青い筋があり、ヤマラッキョウの5〜6mmより大きく、雄しべの基部に突起はない。
     ヤマラッキョウとする考え方もあり、「神奈川県植物誌2001」では分けられていない。
     元国立博物館の近田先生の「伊豆須崎 海草木列伝」で、花が大きく、葉の断片が鈍三角形でなく扁平などの違いから変種として分けられているのでその考えに従った。

  • 分布・生育地

  •  本州(関東地方〜東海地方) 海岸の草原

  • 花期
  • : 11〜12月

  • 撮影月日・場所

  •  2006年11月5日 神奈川県三浦半島
     中 2009年11月1日   同 上
     下左・花 2006年11月5日   同 上
     下右・葉 2009年11月1日   同 上

  • 撮影記

  •  海を見下ろす海岸の草地に、鮮やかなピンクの花が咲いていた。風衝草原では高さ20cm程度でも花をつけるが、ススキの草原では他の植物に負じと30〜50cmの高さに花茎を伸ばして咲いていた。
     海岸植物は、内陸部と同じ系統であっても、潮風や水分の少ない環境下に適した形態に変化している植物が多い。花期も比較的長いものが多いので、秋の1日、時間があったら海岸部を訪れずれるのも楽しい。

    葉

    同じ科の仲間の花
ハマラッキョウ2

花