ホソバナコバイモ(細花小貝母)

Fritillaria amabilis


ホソバナコバイモ1


  • 科名・属名 : ユリ科 バイモ属

  • 特徴 :
     草丈10〜20cmの多年草。
     輪茎は2個の鱗片からなる。
     葉は茎の上部に対生する2個と輪生する3個の計5個つき、披針形〜広線形、長さ2.5〜6cm。先は鈍頭で無毛。葉柄はない。
     花は茎頂に1個つき、横向きまたは下向きに咲き、細い鐘状筒形、花被片は長さ1.4〜2.5cm、網目状の斑紋がほとんどなく、紫色の条線があり、内側に基部近くから上に向かう腺があり、基部近くで外側に張り出し、縁に突起がない。葯はクリーム色で、花糸と花柱に細かい突起がある。
     果実(刮ハ)は倒卵形で横向きになり、長さ9〜14mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(兵庫県以西)、九州(北部、中部) (国外:日本固有)
     山地の林下

  • 花期 :   3〜4月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2003年3月29日  福岡県甘木市
     中上・全体2、中中・花1    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花2 1988年3月27日  岡山県新見市
     左下・葯 2023年4月11日  大分県別府市
     右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     もう30年以上前、この花を探しに岡山県の新見市まで出かけた。林道際の雑木林の下にポツポツ咲いているのを見つけ、こんなものかなと思っていた。
     ところが、その後福岡県の山に登ったところ、上の写真のような群落に出会い、つつましやかに咲くというコバイモのイメージが一変した。
     細い円筒状の花を咲かせるコバイモは、本種とトサコバイモの2種あり、本種はアップの写真にわずかに写っているように、葯がクリーム色であることが異なる。

  • 葉

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ホソバナコバイモ2

花1

花2

葯