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- 科名・属名 : ユリ科 エンレイソウ属
注.APG分類では、シュロソウ科(MELANTHIACEAE)、学名(T. camschatcense)
- 特徴 :
草丈30〜70cmの多年草。
葉は茎の先に3個輪生し、葉身は広卵状菱形で、長さ・幅ともに10〜18cm。先は短く鋭尖頭、基部はやや円形。表面は無毛、裏面基部に小突起がある。
花は茎頂から出た長さ4〜6cmの花柄の先に1個、上〜斜め上向きにつく。外花披片は3個、緑色で長楕円形、長さ2.5〜3.5cm。内花被片も3個、白色で普通広卵形で鈍頭〜円頭であるが、細長いものもあり、長さ2.5〜4(〜6)cm。雄しべは6個、葯は長さ1〜1.5cm、花糸が短く、長さ3〜5mm。子房は円錐形、柱頭は短く3深裂し、裂片は反り返る。
果実(液果)は球形、径約2.2cm。種子は長楕円形で曲がり、長さ約1.5mm。
よく似たシロバナ
- 分布・生育地 :
北海道、本州(北部) (国外:朝鮮、中国(東北部)、ウスリー、カムチャッカ、シベリア(東部) 低地の草原や明るい広葉樹林下
- 花期 : 5〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1982年5月17日 北海道札幌市 中上・全体2 2007年5月12日 北海道礼文島 中中・全体3(群生) 1990年5月20日 北海道根室市 (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花1 1991年5月23日 同 上 左下・花2(細弁) 1982年5月17日 北海道札幌市 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
北海道では初夏の頃、やや湿り気のある樹林下などに群生している光景によく出会う。
本州北部にも分布があるとはいえ、この花の群生を見ると「ああ北海道」の感が強くする。
ミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウ)に似ているが、普通花の写真のように花弁(内花被片)が大きくふっくらしていて先も円く、上向きか斜め上向きに咲く。ミヤマエンレイソウは、花弁の先が尖り、横向きに咲くので花を見れば区別ができる。
ただ、花弁の幅は変化が大きく、左下の写真のような細いタイプもある。
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