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- 科名・属名 : ユリ科 ユリ属
- 特徴 :
草丈30〜150cmの多年草。逸出帰化。
鱗茎は球形〜広卵形で、径約5cm、黄味を帯びる。
葉は多数互生、葉身は線形、長さ10〜25cm、幅0.4〜1.2cm。先は次第に鋭く尖り、基部はやや茎を抱く。
花は茎の先に1〜数個、時に10個以上が横かやや下向きに咲く。花はラッパ状、長さ15〜20cm、径約13cm。花被片は6個、倒卵状披針形で先は大きく開いて反り返り鋭頭、白色で外面は中肋に沿って赤紫色を帯び、内部は白色〜乳白色。花糸は長さ約8mm、基部に乳頭状突起があり、葯は長さ8〜10mm。子房は柱状、長さ2.5〜3.5cm。花柱は線形、長さ7〜9cm、柱頭は膨れてやや3裂する。
果実(刮ハ)は長楕円形、長さ5〜7cm、幅2〜4cm、熟して胞背裂開し、多数の種子を出す。
- 分布・生育地 :
逸出帰化(台湾原産)(各地で逸出帰化) (国外:オーストラリアに帰化している他、各国で栽培品が逸出し野生化) 道端、法面、石垣、川原など
- 花期 : 7〜11月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2005年8月21日 愛知県豊橋市 中上・全体2 2014年8月29日 石川県羽咋市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花 2005年8月21日 愛知県豊橋市 中下・花(側面) 2014年8月29日 石川県羽咋市 左下・果実(刮ハ) 2023年10月6日 神奈川県川崎市 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
原産地は台湾で、19世紀末イギリスで花卉として栽培された。日本には1930年代に観賞用として導入されたようだ。
しかし、芽を出してから6ヶ月ほどで開花し、自家受粉をするうえ、貧栄養の土地でもよく育つことから、逸出帰化し近年爆発的に増えている。
道端や道路の法面などに群生しているのはともかく、広い川原の真ん中石ころだらけの中に群生しているのを見ると、美しいというよりゾッとする。
花の外側に赤紫色を帯びた筋があるのが特徴であるが、この花と沖縄などに自生するテッポウユリとの雑種でシンテッポウユリと呼ばれている花も増えていて、こちらの方は花の外側が白色である。
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