ツクバネソウ(衝羽根草)

Paris tetraphylla


ツクバネソウ1

  • 科名・属名 : ユリ科 ツクバネソウ属
     注.APG分類では、シュロソウ科(MELANTHIACEAE)、属名以下変わらず。

  • 特徴 :
     草丈15〜40cmの多年草。
     地下茎は細く、横に這う。
     葉は4個、茎頂に輪生し、卵形〜長楕円形〜披針形、長さ4〜10cm。先は鋭尖頭、基部は狭くなり、無柄。
     花は茎頂に1個、長さ3〜10cmの花茎の先に上向きに咲く。花柄は長さ3〜10cm、花被片は4個、外花被片は緑色で萼状、披針形で長さ1〜2cm。内花被片は無い。雄しべは8個、下部で合着する。葯は線形、長さ3〜4mm、葯隔は葯より突出しない。花柱は4個、雄しべと同長。
     果実(液果)は球形で径1〜1.2cm、黒熟する。
     花柄が2mm以下でほとんど無柄のものを、
     ●ヨコグラツクバネソウという。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州 (国外:日本固有)
     山地の林下

  • 花期 :   5〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1997年6月14日  北海道江別市
     中上・全体2 2006年5月29日  鹿児島県屋久島
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花 2020年6月2日  山梨県富士山麓
     左下・果実(液果) 2020年9月6日  長野県戸隠高原
     右下・葉 2020年6月2日    同  上

  • 撮影記 :
     和名は、輪生する4枚の葉を羽根突きの羽根に例えて付けられている。
     上の株は札幌市郊外の林下で写したもので、葉の丸みが非常に強く、初めは別の種類かと思った。標準的な形の葉は、右下の写真のような長楕円形である。
     2006年5月、屋久島の林下でこの花に出会った。
     ここの花は中上の写真のようにまるで別種の様、高さ10cmにも満たないうえ、葉は披針形で細かったが、それでもちゃんと花を咲かせていた。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ツクバネソウ2

花

果実(液果)