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- 科名・属名 : ハナヤスリ科 ハナワラビ属
- 特徴 :
草丈25〜40cmの冬緑性シダ。
根茎は短く、直立し、多肉質の根を多数出し、葉を年に1枚出す。
葉は部分2形、共通柄は長さ(1.8-)2.8〜4.2(-5.6)cm、白色の毛が多い。
栄養葉は3回羽状複生〜4回羽状深裂、葉身は広五角形〜広三角形で鋭頭、長さ11〜15(-18)cm、幅(15-)16〜20(-25)cm。側羽片は三角状広卵形〜広披針形、長さ(6.8-)7.7〜9.9(-12)cm、幅(5-)6.4〜8.9(-13)cm。最終裂片は鈍頭〜鋭頭、縁は不規則な鈍鋸歯縁。質は薄い革質、濃緑色〜緑色。葉柄は長さ(8.2-)9.6〜13(-17)cm。
胞子嚢穂は複穂状で、長さ(7.2-)8.8〜13(-18)、幅(2.3-)3.1〜5.3(-7.2)cm。柄は長さ(17-)21〜28(-33)cm。胞子の表面はやや細かい網目状。
- 分布・生育地 :
北海道〜本州(中部地方以北に多い)、四国 (国外:朝鮮、中国、ロシア(極東)、ネパール) 山地林下
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2020年9月6日 長野県戸隠 中上・全体2 2007年5月12日 北海道礼文島 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・葉表(栄養葉) 2020年9月6日 長野県戸隠 左下・胞子嚢穂、以下全て 同 上
- 撮影記 :
ヤマハナワラビの変種で、全体に大型で共通柄や葉柄に毛が多いことが異なるとなるとされる。
また、フユノハナワラビにもよく似ているが、大型であることや毛の多いことに加え、栄養葉の質が厚く、裂片が込み合ってつき、重なり合うことなどが違うとされている。
最初に出会ったのは、まだ木々の緑も薄い5月半ばの礼文島で、胞子葉は枯れてなく、栄養葉だけが地表に残っていた。
エゾとつくので北海道以外では少ないのかと思ったが、本州の中部以北でも見られるとのことで、その後9月の長野県北部の林下で、新鮮な個体が撮影できた。
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