ボウカズラ(棒蔓)

Huperzia carinata


ボウカズラ1

  • 科名・属名 :
     ヒカゲノカズラ科 コスギラン属
     注.ヨウラクヒバ属(Phlegmariurus)やヒカゲノカズラ属(Lycopodium)の考え方あり

  • 特徴 :
     草丈20〜30(〜100)cmの常緑性シダ。着生。
     茎は棒状で基部で叉状に分岐し、太さ0.5〜1.5cm、叢生して下垂し1〜数回叉状に分岐する。
     葉は基部のものは斜上するが、中上部のものは圧着し、針形〜線状披針形で、長さ7〜8(〜12)mm、幅約1〜(1.5)mm。先にいくに従って細くなって先端は尖り、革質で鮮緑色〜黄緑色。
     胞子嚢は枝先近くにつき、胞子葉は栄養葉より小さいが、胞子嚢穂の形にはならない。

  • 分布・生育地 :
     沖縄(石垣島) (国外:台湾、中国(南部)〜インドネシア、マレ−シア、ポリネシア)
     樹幹に着生

  • 撮影月日・場所 :
     2013年12月18日  沖縄県石垣島
     中、下   同  上
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     そのあたりの樹幹にこのシダが着生していることは知っていたが、シダに興味がなかったことや、林下の植物が面白く、シダの撮影には至らなかった。
     久し振りにその場所を訪れ、今度はこのシダを目的に、樹上を丹念に探した。
     すると、数m〜十数mの高さの樹上に、他のシダやサクラランの葉に混じり、束になったこのシダがいくつか垂れ下がっていた。
     台湾から東南アジアにかけて分布しているようだが、日本では石垣島と魚釣島にだけ分布することが知られ、高地の樹幹に着生する希少なシダである。

  • その他のシダ
ボウカズラ2

胞子葉