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- 科名・属名 :
ヒカゲノカズラ科 コスギラン属 注.ヨウラクヒバ属(Phlegmariurus)やヒカゲノカズラ属(Lycopodium)の考え方あり
- 特徴 :
長さ20〜50cmの常緑性シダ。着生。
茎は叢生して基部や枝は叉状に分枝して下垂する。
葉は斜上してつき、広披針形〜長楕円形で中部のものが最も大きく、長さ15mm、幅3mm、先に向かって小さくなる。質は柔らかい革質で、緑色〜黄緑色、鋭頭で柄はない。
胞子嚢は小枝につき、葉はやや小さいが胞子嚢穂というほどでもない。
- 分布・生育地 :
本州(伊豆諸島、紀伊半島南部)〜沖縄 (国外:台湾、中国(南部)〜マレーシア、ヒマラヤ) 深山の岩上、樹幹に着生
- 撮影月日・場所 :
2007年3月25日 鹿児島県屋久島 中 2008年3月1日 沖縄県国頭郡 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 下 2007年3月25日 鹿児島県屋久島
- 撮影記 :
よく似ている着生のシダにヨウラクヒバがあるが、本種のほうが分布域が広いうえ個体数も多い。
かといってどこでも見られるわけではなく、そう多くないシダであることには間違いない。
普通、中の写真のように樹幹に単体で着生し、長さも20〜30cm程度のものが多いが、上の写真の屋久島で見かけたものは岩上から下垂し、長さが50cmを超える立派な株だった。
ここではこのような立派な株が近くにいくつも見られ、樹幹に着生している個体も少なからず見られた。環境条件がこのシダの生育に合っているのだろうか。
シダというと地上性のものが多いが、このように着生するシダは見た目もいいことから園芸用に採取されることが多く、少なくなっているのは寂しい限りだ。
その他のシダ
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