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- 科名・属名 :
ヒカゲノカズラ科 ヤチスギラン属
- 特徴 :
草丈3〜10cmの夏緑性シダ。
冬期には茎は枯死するが、匍匐茎の先端だけが越冬する。
匍匐茎と直立茎があり、匍匐茎は疎らに2叉分枝し、長さ20cm以下。直立茎は分枝しない。
匍匐茎は径(1.0-)1.3〜1.9(-2.4)mm、直立茎は径(1.0-)1.3〜1.7(-2.3)mm。
葉は狭披針形〜線形、匍匐茎では、長さ(3.4-)4.5〜5.7(-6.7)mm、幅(0.5-)0.7〜1.1(-1.5)mm、直立茎では、長さ(5.7-)5.9〜6.8(-7.7)mm、幅(0.4-)0.5〜0.8(-1.2)mm。斜上〜開出し、鋭尖頭で全縁〜微鋸歯縁。質は柔らかい革質で黄緑色。
胞子嚢穂は直立茎の先端に1〜2本つき、長さ(1.7-)2.1〜3.3(-4.6)cm、幅(11-)13〜15(-17)mm。胞子葉はやや開出し、狭披針形〜狭線形、基部は広く、先は細く尖る。
- 分布・生育地 :
本州(近畿地方以北)、北海道 (国外:ロシア、中国(福建省)、北米、ヨーロッパ) 湿原
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2017年7月24日 群馬県尾瀬ヶ原 中・全体2、下・胞子嚢穂 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
湿原に生えるという変わったシダ、シダに興味はなかった頃、確か尾瀬ヶ原で見た記憶があった。
尾瀬には40年以上前から30回以上訪れているが、その時々で興味ある植物が変わり、いつ行っても発見がある。
この年、夏の訪れが極端に早い上に雨が少なく、例年なら見られるはずのニッコウキスゲの花も全く見られず、干上がった地塘もかなり見られた。
目的のこのシダは、そんな湿原の上に茎を広げていた。
木道に腹這いになり、花一つ咲いていない湿原にカメラを向けていると、何か変わった昆虫や動物がいるのかと、木道で足を止める登山客が多くいた。
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