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- 科名・属名 :
イワデンダ科 ノコギリシダ属 注.APG分類では、学名(var. dilatatum)
- 特徴 :
1〜2mの常緑性シダ。
根茎は太く、短く直立し、太い根に覆われ、時により地上部に30cmの高さになる場合もある。
鱗片は披針形〜線状披針形、長さ1〜2cm、膜質、褐色で辺縁は黒色、歯牙縁。
葉身は三角形、2回羽状複生、長さは大きいものでは1m以上にになり、幅は広い部分では1m近くになる。下部の羽片は狭長楕円形、長さ50cm、幅25cmになる。小羽片は線状披針形〜三角状長楕円形、長さ10〜15cm、幅1.5〜3cm。大きいものは有柄、先端は尾状、基部は心形、羽状に浅〜中裂する。裂片は円頭時に鋭頭、ほぼ全縁。葉柄は長いものでは50cmになり、基部は親指くらいの太さになり、下部には披針形〜線状披針形、褐色で辺縁は黒色の鱗片を密につける。
胞子嚢群は線形、小羽軸寄りに3〜4対平行し、長さ約5mm。包膜は円形で薄い膜質、辺縁が毛状に細裂する。
- 分布・生育地 :
本州(八丈島、紀伊半島南部)、四国(高知県)、九州(五島列島、南部)〜沖縄 (国外:台湾、中国南部、南アジア、南太平洋の島嶼) 平地〜低山地の林下
- 撮影月日・場所 :
2015年3月25日 沖縄県国頭郡 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・胞子嚢群、下・葉柄基部鱗片 同 上
- 撮影記 :
クニガミサンショウヅルを求めてやんばるの沢に入る。
当然道はなく、ハブに注意しながら浅い沢の中や淵沿いの岩場を進む。
目的の花は点々と見つかったが、思いの外花つきがよくなく、ややガッカリ。
そんな気持ちを慰めてくれるかのように、沢沿いの林下に色々なシダが生えていた。
大きいものは長さ2mくらいもあるようなこのシダ、同じ場所に生えていたシマシロヤマシダの鱗片が早落性であるのと異なり、葉柄基部に褐色の大きな鱗片が密生していた。
その他のシダ
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