コクモウクジャク(黒毛孔雀)

Diplazium virescens


コクモウクジャク1

  • 科名・属名 : イワデンダ科 ノコギリシダ属
     注.APG分類では、学名(Diplazium virescens var. virescens)

  • 特徴 :
     草丈60〜120cmの常緑性シダ。
     根茎は長く横走し、線状披針形で長さ約1.5mmの鱗片をつける。鱗片は黒色で光沢があり、辺に刺状の突起がある。
     葉身は三角形〜卵状三角形、2回羽状複生、長さ幅とも30〜75cm。小羽片は披針形〜三角状披針形、長さ5〜8cm、幅1.5〜2cm。鋭頭〜鋭尖頭、基部は切形(または後側でやや心形)、羽状に浅裂〜中裂する。裂片は円頭で全縁かわずかに鋸歯縁、小脈は単状。葉柄はわら色で長さ30〜50cm、基部は暗色で密に鱗片をつける。
     胞子嚢群は長楕円形〜線形、普通辺縁と中肋の中間につく。包膜は薄い膜質、辺縁は不規則に切れ込み、胞子嚢群を包み込む。

  • 分布・生育地 :
     本州(伊豆、東海地方、紀伊半島)〜沖縄 (国外:朝鮮、台湾、中国、インドシナ)
     山地林下のやや湿った場所

  • 撮影月日・場所 :
     2015年3月25日  沖縄県国頭郡
     中 2015年3月24日  沖縄県うるま市
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
     下左 2014年1月20日    同  上
     右・鱗片 2015年3月24日    同  上

  • 撮影記 :
     この仲間はよく似たものが多く、胞子嚢群の位置や鱗片などをしっかりチェックしないと、後で写真を見ても判断できない。
     このシダは、胞子嚢群は辺縁と中肋の中間につき、常に宿存する黒色に鱗片の縁に突起があるのが特徴だ。
     南西諸島では割合によく見られるシダで、シロヤマシダなどと混生していることも多い。

  • 鱗片

    鱗片突起

    その他のシダ
コクモウクジャク2

胞子嚢群"