ミヤマヘビノネゴザ(深山蛇の寝茣蓙)

Athyrium rupestre


ミヤマヘビノネゴザ

  • 科名・属名 : イワデンダ科 メシダ属

  • 特徴 :
     草丈30〜50cmの夏緑性シダ。
     根茎は斜上し、葉を叢生する。
     葉は2回羽状深裂〜全裂、葉身は披針形で先は鋭尖頭、ほぼ上下相称で基部羽片は著しく短縮し、長さ(11-)22〜34(-40)cm、幅(3.5-)7.5〜12(-16)cm。側羽片は長楕円状披針形、長さ(0.9-)1.6〜2.3(-2.6)cm、最大のもので(3.9-)5〜7.7(-11)cm、幅(0.6-)0.8〜1.1.(-1.2)cm、最大なもので(1.1-)1.3〜1.7(‐2.1)cm。小羽片は三角状長楕円形で基部は羽軸に流れ、先は鋭頭で鋸歯縁、長さ(0.3-)0.4〜0.6(-0.7)、幅0.2〜0.3cm。質はやや厚い草質で、鮮緑色〜緑色で無毛。
     葉柄は淡紅紫色か稀に淡緑色、長さ(2.5-)7.7〜14(-19)cm。鱗片は葉柄最基部で密につき、それより上では疎ら、披針形で中央部は黒褐色〜褐色で光沢があり、周辺部は褐色〜淡褐色で全縁、長さ(3-)7〜11(-12)mm。
     胞子嚢群は裂片のやや辺縁寄りに付き、楕円形〜鉤形、長さ(0.7-)0.9〜1.2(-1.4)mm。包膜は楕円形〜鉤形、疎らに毛状突起がある。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜本州(中部地方以北) (国外:ロシア(サハリン))
     高山の岩上、岩の間

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2018年7月20日  長野県美ヶ原
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・胞子嚢群、下・葉柄基部鱗片    同  上

  • 撮影記 :
     何十年か振りに夏の長野県美ヶ原高原を訪れた。天気もよく当時と変わらず北アルプスがよく見えた。
     高原といっても2000m近くあり、日差しは強いものの吹く風は涼しい。
     花を撮影しながら歩いていると、岩のゴロゴロする斜面でこのシダを見つけた。
     ヘビノネゴザによく似ているが、葉柄の長さ色、基部の鱗片、生えていた場所などから本種としたが自信はない。
     特に主要な検索条件である「下部羽片が極端に短縮する」という特徴の確認は不十分で、このシダも高山に生えるヘビノネゴザかもしれない。

  • その他のシダ
胞子嚢群

葉柄基部鱗片