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- 科名・属名 : イワデンダ科 ノコギリシダ属
- 特徴 :
草丈60〜120cmの常緑性シダ。
根茎は長く横走し、線状披針形で長さ約1.5mmの鱗片をつける。鱗片は黒色で光沢があり、辺に刺状の突起がある。
葉身は三角形〜卵状三角形、2回羽状複生、長さ幅とも30〜75cm。小羽片は披針形〜三角状披針形、長さ5〜8cm、幅1.5〜2cm。鋭頭〜鋭尖頭、基部は普通切形、羽状に浅裂〜中裂する。裂片は円頭で全縁かわずかに鋸歯縁、小脈は単状。葉柄はわら色で長さ30〜50cm、基部は暗色で密に鱗片をつける。
胞子嚢群は長楕円形〜線形、小脈の外側半分につき、裂片の辺縁寄りにつく。
- 分布・生育地 :
本州(静岡県、紀伊半島)、四国(南西部)、九州〜沖縄 (国外:中国南部、ベトナム、タイ) 山地林下
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2015年3月24日 沖縄県うるま市 中1・全体2 2019年12月15日 静岡県磐田市 中2・全体3 2015年3月24日 沖縄県うるま市 (上、中1、中2は拡大写真あり、写真をクリック) 中3・葉表 2019年12月15日 静岡県磐田市 中4・胞子嚢群1 同 上 左下・胞子嚢群2 2015年3月24日 沖縄県うるま市 右下・葉柄基部鱗片 同 上
- 撮影記 :
記録を頼りに静岡県の自生地に出かけた。丁寧に看板が立っていたものの、辺りは鹿の食害でシダどころか草一つ生えていなかった。
何年か後、沖縄に出かけた際、遊歩道沿いにコクモウクジャク が現れ、更に進むとこのシダが群生していた。
大きさなど草姿もよく似たシダであるが、違いは胞子嚢群の位置で、コクモウクジャクの胞子嚢群が裂片の辺縁と中肋のほぼ中間辺りにつくのに対し、このシダでは明らかに辺縁寄りにつく。
現地で見ると、両種が混在して生えていることはなくお互いに住み分けていたが、両種の自生地ではどこでも同じなのだろうか。
その他のシダ
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