サトメシダ(里雌羊歯)

Athyrium deltoidofrons


サトメシダ1


  • 科名・属名 : イワデンダ科 メシダ属

  • 特徴 :
     草丈70〜100cmの夏緑性シダ。
     根茎は斜上し、葉を叢生する。
     葉は3回羽状深裂〜全裂、葉身は三角状卵形〜長楕円状披針形で鋭頭〜鋭尖頭、長さ(38-)42〜48(-52)cm、幅(28-)30〜36(-39)cm。側羽片は長楕円状披針形、(21-)22〜24(-27)対あり、長さ(13-)16〜20(-23)cm、幅(4.3-)6.3〜8.5(9.5-)cm、短柄がある。小羽片は長楕円形〜卵状長楕円形、長さ(1.8-)2.2〜2.9(-3.6)cm、幅(0.8-)1〜1.3(-1.8)cm、円頭〜」鋭頭、縁は鋭鋸歯縁。質は草質で淡緑色、無毛。
     葉柄は淡緑色で基部は褐色、長さ(23-)32〜45(-55)cm。鱗片は最基部で密それより上ではごく疎らで、披針形〜狭披針形で全縁、淡褐色、長さ(4.8-)6.8〜12(-19)mm。
     胞子嚢群は裂片の中肋寄りにつき、円形〜楕円形、長さ0.9〜1.3(-1.8)mm。包膜は長楕円形〜鉤形、、縁は細裂して毛状。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州 (国外:朝鮮、中国)
     山地のよく日の当たる湿地、川縁

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2020年9月6日  長野県戸隠高原
     中上・全体2 2020年8月16日  福島県南会津郡
    (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・葉表 2020年9月6日  長野県戸隠高原
     左下・胞子嚢群 2020年8月16日  福島県南会津郡
     右下・基部鱗片 2020年9月6日  長野県戸隠高原

  • 撮影記 :
     サト(里)の和名がつくが、人家近くにあるわけではなく、山地の日当たりのいい湿った場所でよく見られる。
     葉の表面に毛があるオゼノサトメシダなどよく似た仲間がいくつかあるが、葉柄と葉身の長さの比、側羽片の柄の有無、胞子嚢群の数などで判断した。
     夏山登山の際に山麓の林下で見かけるが、先を急いでいるためカメラを出すのが面倒くさく、以外に撮影しているカットが少なかった。

  • 基部鱗片

    その他のシダ
サトメシダ2

葉(表)

胞子嚢群