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- 科名・属名 : イワデンダ科 シケチシダ属
注.学名はメシダ属(Athyrium)の考え方あり。
- 特徴 :
草丈40〜80cmの夏緑性シダ。
根茎は短く横走し、葉を込み合ってつける。
葉は2回羽状深裂〜複生、葉身は広披針形〜三角状卵形、長さ(19-)28〜36(-42)cm、幅(11-)18〜28(-36)cm。側羽片は卵状披針形〜長楕円状披針形、長さ(4.3-)8.9〜12(-13)cm、幅(2.1-)3.6〜4.8(-5.6)cm、ほぼ無柄。小羽片は長楕円状広披針形、鈍頭〜円頭、基部は羽軸に流れて翼となり、縁はほぼ全縁〜浅い鋸歯縁。質は薄い草質、表面はやや光沢のある緑色、裏面は淡色。葉軸表側の羽片分岐点の基部に小突起がある。
葉柄は淡褐色、稀に紅紫色、長さ(13-)20〜31(-41)cm、疎らに披針形で淡褐色の鱗片がある。中軸では葉軸の裏面は疎らに狭披針状形で淡褐色の毛があるか無毛。
胞子嚢群は裂片の中肋と辺縁の中間〜やや中肋寄りにつき、長楕円形〜線形、長さ2〜4mm、2個の基部同士がくっついてV字形になることもある。
- 分布・生育地 :
本州〜九州(屋久島まで) (国外:朝鮮(済州島)、中国。台湾、ベトナム、南アジア) 低地の林下のやや湿った場所
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2009年7月4日 東京都八王子市 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 下・胞子嚢群 同 上
- 撮影記 :
低山地の湿った林下に生えていることが多いので、シケチ(湿気地)という和名がつけられている。
ただ、シダはこういった湿った場所に生える種類が多いので、必ずしもこの種だけが生えるのではないが。
この写真を撮影した八王子市には、葉の各軸に多細胞毛の多いタカオシケチシダという変(品)種(区別しない考え方もある)が見つかった場所でもあり、毛の有無を確認したが、自信を持って同定できたとは言い難い。
その他のシダ
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