ヒバゴケ(檜葉苔)

Selaginella boninensis


ヒバゴケ

  • 科名・属名 : イワヒバ科 イワヒバ属

  • 特徴 :
     草丈10〜30cmの常緑性シダ。
     主茎は長く匍匐し、疎らに分枝して側枝を出す。茎の太さは(0.4-)0.7〜1(-1.2)mm。
     葉は2形、背葉は卵形、先は鋭尖頭で著しく尾状に伸び、匍匐茎では、長さ(1.2-)1.7〜2.2(-2.4)mm、幅1〜1.2(-1.5)mm、先端部では、長さ(1-)1.3〜1.8(-2.1)mm。質は草質で淡緑色、辺縁は細鋸歯縁。
     腹葉は長楕円状広披針形で左右非相称、先は鋭頭、匍匐茎では、長さ(2.1-)2.7〜3.5(-3.9)mm、幅(1.1-)1・5〜1.9(-2)mm、先端部では、長さ(1.4-)1.9〜2.6(-3)mm、幅(0.7-)1〜1.3(-1.6)mm。辺縁は微鋸歯縁。
     胞子嚢穂は斜上〜直立する側枝につき、長さ(0.4-)0.5〜0.9(-1.4)cm、幅(1.7-)2.5〜3.2(-3.4)mm。

  • 分布・生育地 :
     小笠原諸島 (国外:中国(海南島)、台湾、ベトナム、フィリピン
     山地林下、林縁の斜面

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2011年6月25日  東京都小笠原諸島
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     下・匍匐茎と先端部 2011年6月24日    同  上

  • 撮影記 :
     小笠原の植物は固有種の比率が高く、それだけ大陸と大きく離れているということがわかるが、初めて植物観察に訪れる時は、事前にかなり勉強しておかないといけない。
     それでも次から次に固有の植物が出てくると、どの植物もじっくり時間をかけていられない。
     割を食った一つがこのシダ、2〜3カット撮影はしていたが、細部や胞子嚢穂など不十分なままだった。
     本土にはよく似た仲間がいくつか知られているが、この島では同じ属のシダはイワヒバと本種しかないので判断しやすい。

  • その他のシダ
匍匐茎と先端部