キジノオシダ(雉の尾羊歯)

Plagiogyria japonica


キジノオシダ1

  • 科名・属名 : キジノオシダ科 キジノオシダ属
     注.APG分類では、学名(P. japonica var. japonica)

  • 特徴 :
     草丈40〜100cmの常緑性シダ。
     根茎は斜上〜直立し、らせん状につく葉が叢生する。
     葉は2形、栄養葉は1回羽状複生、葉身は広三角状披針形で先は鋭頭、長さ(24-)28〜34(-44)cm、幅(12-)14〜17(-20)cm。側羽片は(12-)14〜16(-17)対あり、長楕円状披針形で鎌状に曲がらず、長さ(6.5-)7〜8.8(-11)cm、幅1.1〜1.4(-1.6)cm。鋸歯縁となる先端部を除いて全縁、最下羽片の基部に短い柄がある他は無柄、中部羽片は中肋より上側が広く中軸に沿着し、葉先部の羽片は徐々に短くなり、先端ははっきりした頂羽片となり、基部は中軸に広く沿着する。質はしなやかな革質で緑色。
     葉柄は黄緑色〜淡褐色、基部で左右に広がり、長さ(16-)18〜25(-32)cm。
     胞子葉は1回羽状複生で栄養葉より高く、葉身は披針形、長さ(25-)30〜36(-40)cm、幅(9-)10〜13(-16)cm。側羽片は(10-)12〜14(-16)対有、線形で短い柄があり、長さ(6.5-)7.4〜9.4(-12)cm、幅0.2〜0.3(-0.6)cm。
     葉柄は長さ(40-)45〜54(-62)cm。  胞子嚢はやや隆起した脈に沿って胞子嚢群をつくり、線形で包膜はない。胞子にはこぶ状の突起が疎らにある。

  • 分布・生育地 :
     本州(東北地方南部以南)〜九州(奄美大島まで) (国外:済州島、中国、台湾)
     山地林下

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2008年7月19日  愛知県新城市
     中1・全体2 2021年7月20日  静岡県富士市
    (上、中1は拡大写真あり、写真をクリック)
     中2・栄養葉中部 2008年7月19日  愛知県新城市
     中3・栄養葉先端部    同  上
     中4・胞子葉 2021年7月20日  静岡県富士市
     左下・胞子葉羽片、右下・葉柄基部    同  上

  • 撮影記 :
     日本のキジノオシダ科には10種弱あり、どれも葉は2形で胞子葉が栄養葉より高くなり、胞子葉の羽片は線形と似ている。
     オオキジノオはよく似ているが、オオキジノオの栄養葉の下部羽片にははっきりした柄があり、上部の羽片が中軸に沿着する場合は中肋より下側が上側より広く着くのに対し、このシダの羽片基部は無柄であることや、沿着する時は中2の写真のように中肋より上側に広くつくなどの点で見分けられる。
     ただ、栄養葉が高く伸び、羽片が線形であることから、暗い林下で撮影する時は背景に紛れ込まず、かつ鮮明に写すのは本当に苦労する。

  • 葉柄基部

    その他のシダ
キジノオシダ2

栄養葉中部

栄養葉先端部

胞子葉

胞子葉羽片