ヤクシマキジノオ(屋久島雉の尾)

Plagiogyria adnata var. yakushimensis


ヤクシマキジノオ(栄養葉)

  • 科名・属名 : キジノオシダ科 キジノオシダ属

  • 特徴 :
     草丈20〜50cmの常緑性シダ。
     根茎は短く、斜上〜直立し、葉を叢生する。
     葉は2形、栄養葉は1回羽状複生、葉身は広三角状披針形、先は鋭頭〜鋭尖頭、長さ(6.7-)11〜16(-20)cm、幅(3.9-)5.1〜6.8(-8.6)cm。側羽片は長楕円状披針形、(9-)11〜16(-21)対あり、長さ(2.1-)2.7〜3.3(-3.6)cm、幅(0.6-)0.7〜0.8(-0.9)cm、羽片基部の上側が葉軸に流れ、無柄で先は鋭頭〜鋭尖頭、縁は波状縁〜鋸歯縁(先端寄り)。質はしなやかな革質で緑色。
     胞子葉は1回羽状複生、葉身は三角状披針形、先は鋭頭、長さ(7.7-)9.7〜13(-16)cm、幅(1.8-)2.7〜4.4(-5.8)cm。側羽片は線形、(8-)10〜12(-14)対あり、長さ(1-)1.6〜2.6(-3.6)cm、幅0.2〜0.3cm、翼はなく短柄があり、先は鋭頭。
     葉柄は黄緑色〜淡褐色、栄養葉で長さ(6-)8〜12(-16)cm、胞子葉で長さ(14-)19〜30(-3.8)cm。
     胞子嚢群は胞子葉の脈上につき、線形。

  • 分布・生育地 :
     九州(屋久島、奄美大島) (国外:日本固有)
     山地林下

  • 撮影月日・場所 :
      2017年5月18日  鹿児島県屋久島
     (拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     九州や沖縄などの花仲間数人と初夏の屋久島を訪れた。
     奥山の一つに登って目的の花に出会い、帰りは林道の所々で車を止め、のんびりと道端の花やシダを観察した。
     その中に栄養葉だけだったがこのシダが生えていた。タカサゴキジノオの変種で小振りなのが特徴だが、本種ではなくキジノオシダの小型のものかもしれない。

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