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- 科名・属名 :
コバノイシカグマ科 コバノイシカグマ属
- 特徴 :
草丈40〜120cmの常緑性シダ。
根茎は長く匍匐し、1cmくらいの間隔で葉をつける。
葉は3回羽状複生〜4回羽状深裂、葉身は広三角状披針形〜三角状長楕円形、長さ(22-)33〜55(-74)cm、幅(15-)20〜29(-42)cm。側羽片は最下のものが最大、三角状披針形〜披針形、長さ(11-)15〜25(-37)cm、幅(4.4-)6.3〜9.4(-13)cm。小羽片は卵状長楕円形、最終裂片は長楕円形、円頭〜鈍頭、基部は非相称なくさび形で無柄、羽状に切れ込み、全縁。質はやや硬い草質で黄緑色、両面にやや粗い毛がある。
葉柄はやや光沢のある赤褐色、長さ(19-)28〜41(-60)cm。表面(向軸側)に溝があり、半透明〜褐色の多細胞毛が全面に密にあるが、早落性で落下痕が突起となって残る。中軸は赤褐色で表面(向軸側)に溝があり、半透明〜褐色の多細胞毛がやや密につく。
胞子嚢群は葉縁につき楕円形、包膜はコップ状で全縁、無毛。
- 分布・生育地 :
本州(秋田県以南)〜九州(屋久島まで) (国外:朝鮮、中国、台湾、南・東南アジア) 山地の林下
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2015年12月16日 静岡県伊豆半島 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中上・葉(表) 2019年12月15日 静岡県磐田市 中下・胞子嚢群 2015年12月16日 静岡県伊豆半島 左下・中軸、以下全て 同 上
- 撮影記 :
暖かい伊豆、しかも暖かい日を選んだとはいえ、12月も半ばの稜線に吹く風は冷たい。
この時期に花の見られるカンアオイの撮影に訪れたが、目的の花を撮影すると他にカメラを向けるような花はない。
それでも、木の実やシダなどを観察しながら歩いていると、このシダに出会った。
胞子嚢群のつき方はイヌシダに似ているが、草丈ははるかに大きく、毛はそれほどでもなくすぐに本種とわかった。
東海地方以西では比較的多くあるシダにもかかわらず、それまで出会った記憶がなかった(多分見逃していたのだろう)。
その他のシダ
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