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- 科名・属名 :
コケシノブ科 マメゴケシダ属
- 特徴 :
着生する小型の常緑性シダ。
根茎は細く、長く這って、1〜2mmの間隔で葉をつける。
根はなく、根茎や葉裏の脈上に密生する暗褐色の毛が根の代わりをする。
葉は単葉、ほぼ円形で長さ3〜5mm。全縁であるが頂端に窪みのある場合もある。脈は1本が葉の先端まで伸び、羽状に分岐する偽脈がある。
胞子嚢群は脈端につき、包膜はコップ状、長さ1.5mm、唇部はやや2弁状に反転する。胞子嚢床は長く伸びる。
- 分布・生育地 :
沖縄(石垣、西表島) 川沿いの湿った林下の岩上、樹幹
- 撮影月日・場所 :
2013年5月26日 沖縄県西表島 中 2013年5月25日 沖縄県石垣島 下・胞子嚢群 2013年5月26日 沖縄県西表島
- 撮影記 :
普段は通り過ぎるだけの沢に少し入り込んでみる。大岩の湿った壁面にゼニゴケシダがビッシリ着いていた。
その横に、円い葉が壁面から離れるこのシダが群生していた。前日石垣島でこのシダを見ていただけにすぐに本種とわかった。
今日は時間もたっぷりある。じっくり腰を落ち着けて観察する。包膜が反り返ってコップ状になり、その中心から胞子嚢床が長く伸びている。
隣にあるゼニゴケシダの葉が壁面に張り付いているのに対し、短いながら葉柄のあるこのシダの葉は壁面から離れているのがはっきりわかった。
写真や図をあまり見ることがなく、両島しか自生地がないとされるこのシダに、その両方で出会えた嬉しい花見?だった。
その他のシダ
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