アイアスカイノデ(合飛鳥猪の手)

Polystichum longifrons


アイアスカイノデ

  • 科名・属名 : オシダ科 イノデ属

  • 特徴 :
     草丈60〜100cmの常緑性シダ。
     根茎は短く、直立〜斜上し、塊状となり、葉を叢生する。
     葉は2回羽状複生、葉身は長楕円状披針形、長さ(33-)45〜59(-69)cm、幅(12-)15〜18(-21)cm。側羽片は長楕円状披針形〜長楕円状狭披針形で上向き第1羽片はわずかに大きく、長さ(5.5-)6.5〜8.1(-9.5)cm、幅(1.6-)1.9〜2.1(-2.4)cm。小羽片は三角状広長楕円形で基部前側に耳片が発達し、先は鋭尖頭で芒状、縁は浅い鋭鋸歯縁。質はやや硬い紙質、緑色でやや光沢がある。
     葉柄は淡緑色、長さ(21-)23〜32(-40)cm。基部には長楕円状披針の鱗片が密につき、淡褐色で中央部に栗色になるものが多く、辺縁はほぼ全縁〜突起縁。中軸に着く鱗片は線状披針形で下向きにつき、淡褐色で突起縁。
     胞子嚢群は葉身の先端側からつき、辺縁寄り。包膜は円形で盾着。

  • 分布・生育地 :
     本州〜九州 (国外:朝鮮)
     低山地の林下、山麓

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2008年3月23日  東京都八王子市
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・胞子嚢群    同  上
     下・基部鱗片 2007年3月4日  埼玉県飯能市

  • 撮影記 :
     イノデの仲間はよく似たものが多い上、よく雑種を作るので同定が非常に難しく、素人はそれだけで嫌になってしまう。
     ただ、基本種の違いがわかるようになってくると雑種を見つけるのが面白くなるようで、結構ハマっている人も多い。早くそうなればいいのだが。
     本種はイノデとアスカイノデの中間的形質を持つことからアイアスカ(合飛鳥)の和名がつけられている。
     違いは鱗片の形や胞子嚢群の位置で、本種は辺縁につくので見分けられるが、どっちともいえないようなものもあり、いつも判断に苦しむ。この写真も自信はあまりない。

  • その他のシダ
胞子嚢群

基部鱗片