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- 科名・属名 : オシダ科 ヤブソテツ属
- 特徴 :
草丈15〜30cmの常緑性シダ。
根茎は直立〜斜上し、塊状で葉を叢生する。
葉は1回羽状複生、葉身は長楕円状広披針形、長さ(8.2-)11〜17(-24)cm、幅(6.9-)8.9〜13(-16)cm。側羽片は卵形〜狭卵形、(3-)4〜6(-8)対、長さ(2.4-)3.5〜6(-9.3)cm、幅(1.3-)2.3〜3.3(4.2)cm。質は厚い革質、表面は暗緑色で光沢があり、縁は全縁〜波状縁。
葉柄は淡緑賞、長さ(8.5-)11〜13(-15)cm。基部の鱗片は密につき、薄い黄褐色、卵状披針形で先はやや尾状、縁は不規則な突起縁。中軸から上の鱗片はやや密かやや疎らにつき、淡褐色で狭披針形、縁は不規則な突起縁。
胞子嚢群は羽片のほぼ全体に散在し(羽片基部の中肋付近を除く)、円形で包膜は楯状につき、灰白色でほぼ全縁。
- 分布・生育地 :
北海道、本州、四国(高知県)、九州(福岡県) (国外:日本固有亜種) 海岸の崖
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2014年11月23日 神奈川県三浦市 中上・全体2 2017年6月14日 静岡県下田市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・胞子嚢群 同 上 左下・葉先 2014年11月23日 神奈川県三浦市 右上・葉柄基部鱗片 2017年6月14日 静岡県下田市 右下・葉柄上部鱗片 同 上
- 撮影記 :
波の高い日には飛沫のかかる海岸の崖、岩場の隙間にしがみつくように小さなヤブソテツが根を下ろしている。
海岸に多いオニヤブソテツの若い株かと葉をひっくり返すと、葉柄を入れても20cm程度の小さな株にもにもかかわらず、ちゃんと胞子嚢群がついている。
調べると、こういう場所に生えるオニヤブソテツのsubspで、北海道〜九州に掛けての海岸に点々と自生しているようだ。
オニヤブソテツは何となくがさつな感じがするが、ここまでこじんまりすると可愛いシダに変身する。
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