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- 科名・属名 : オシダ科 オシダ属
- 特徴 :
草丈40〜80cmの常緑性シダ。
根茎は太くて短く、直立し、葉を叢生する。
葉は2回羽状浅裂、葉身は広披針形〜長楕円状広披針形、長さ(18-)37〜52(-61)cm、幅(14-)17〜22(-27)cm。側羽片は長楕円状狭披針形で最下の2〜5対は下向きにつき、長さ(4.2-)6.2〜8.9(-12)cm、幅(0.9-)1.2〜1.6(-1.9)cm。裂片は切形〜円頭、深さ3〜4mm程度浅裂する羽片は浅い鋸歯縁。質は紙質、緑色でほぼ無毛。葉脈は表面で凹まない。
葉柄は淡緑色で基部は褐色、長さ(15-)17〜19(-22)cm。鱗片は密につき、基部では披針形〜線状披針形、黒褐色、長さ(8.1-)11〜16(-20)mm、縁は密に小突起がある。中軸の鱗片は密につき、線状披針形で黒褐色、縁には密に小突起がある。
胞子嚢群は葉身、羽片の頂点側からつき、中肋寄りで羽軸の両側に1〜数列に並び、円形で径約1mm。包膜は円腎形、灰白色でほぼ全縁。
- 分布・生育地 :
四国(徳島県)、九州(宮崎県) (国外:中国(浙江省) 山地のやや湿った林下
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2015年9月29日 徳島県 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
日本で最初に発見されたのが宮崎県の霧島山だったので、和名にキリシマ(霧島)がつけられている。
しかし、図鑑などによると、最初の発見地では鹿の食害で全滅し、今では徳島県の山中に数株残されているだけだという。
その徳島県の自生地を訪れた。奥深い山中の植林地下で、ここでも鹿の食害が酷いようで、ネットで囲われた中にわずかに残っているだけだった。
ネット外には他のシダが残っていたので、このシダは鹿にとってはご馳走なのかもしれない。
ワカナシダに似ているが、葉面が凹まないなどの違いがある。
その他のシダ
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