ワカナシダ(若菜羊歯)

Dryopteris pycnopteroides


ワカナシダ

  • 科名・属名 : オシダ科 オシダ属
     注.APG分類では、学名(Dryopteris kuratae)

  • 特徴 :
     草丈40〜80cmの常緑性シダ。
     根茎は直立し、葉を叢生する。
     葉身は単羽状複生で倒披針形〜長楕円状倒披針形、長さ30〜60cm、幅15〜25cm。羽片は下部の羽片が短くなり、羽片の縁の裂片と裂片の隙間が3角形状に中裂〜深裂する。質は紙質、暗緑色で表面はやや窪む。葉柄は長さ10〜20cm、基部の鱗片は黒褐色〜褐色、披針形で辺縁に突起がある。
     胞子嚢群は裂片の中肋の両側につき、やや中間性で裂片の先にはつかない。

  • 分布・生育地 :
     本州(群馬県県以西)〜九州 (国外:日本固有)
     山地のやや湿った林床

  • 撮影月日・場所 :
     2015年3月5日  群馬県渋川市
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・胞子嚢群、以下全て    同  上

  • 撮影記 :
     正月に躓いて怪我をし、1〜2月は全く撮影に出かけることができなかった。
     3月に入り、やっと怪我もほぼ直り、暖かくなってきたので、早春の花を求めて花仲間と関東北部を回った。
     初めて見る帰化植物や、すっかりピークを迎えたザゼンソウなどを写し、最後に訪れたのがこのシダの生える谷間だった。
     常緑でイワヘゴによく似ているが、羽片の辺縁が中裂〜深裂する、表面の葉脈が窪む、下部の羽片が短くなるなどの違いがある。

  • 基部鱗片

    その他のシダ
胞子嚢群

下部羽片