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- 科名・属名 : オシダ科 イノデ属
- 特徴 :
草丈25〜50cmの常緑性シダ。
根茎は短く、斜上し、多くの葉を叢生する。
葉は1回羽状複生、葉身は長楕円状披針形で先は鋭尖頭、長さ(16-)22〜30(-41)cm、幅(3.4-)4.7〜6.5(-8.7)cm。側羽片は(17-)20〜23(-27)対あり、三角状披針形〜三角状狭長楕円形でやや斜上してつき、長さ(1.6-)2〜2.9(-4)cm、幅(0.6-)1.8〜1.1.(-1.4)cm、基部に上側に耳片があり、後側1/3は欠落してくさび形となり、先は鎌状に曲がり、縁は不規則な鋸歯縁。質は硬い紙質、黄緑色で光沢がある。
葉柄は針金状で淡緑色、長さ(6.5-)10〜16(-22)cm。鱗片は基部のみにあり、長楕円状披針形で褐色、長さ(5.2-)5.9〜7(-8.1)cm、縁は小突起縁。
胞子嚢群は葉身・羽片頂点側からつき、辺縁寄りに1列に並び、円形で、径(1-)1.1〜1.4(-1.7)mm。包膜は円形で盾状につき、灰白色で辺縁はほぼ全縁か不規則な突起縁。
- 分布・生育地 :
沖縄(西表島) (国外:台湾) 渓流沿いの岩上
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2010年3月19日 沖縄県西表島 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
花だけを追いかけていた時は、何の興味も惹かない沢だったが、シダに関心を寄せるようなってからは毎回のように発見があって楽しい沢になった。
特に大岩で堰き止られた上流部のその場所は、日陰も多い上に湿度も高くシダの生育には絶好の条件を備えていて、数多くのシダに出会えた。
この年も、時間に余裕のあるせいでじっくり探したところ、これまで目に付かなかったこのシダに気がついた。
ヤエヤマトラノオに似ているが、全体に大きく、羽片に耳があることや、胞子嚢が辺縁につくことで区別できる。
その他のシダ
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