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- 科名・属名 : オシダ科 オシダ属
- 特徴 :
草丈40〜80cmの常緑性シダ。
根茎は短く、匍匐〜斜上し、葉を密につける。
葉身は五角形〜五角状卵形、3回羽状深裂〜全裂、長さ(22-)28〜35(-40)cm、幅(17-)21〜29(-37)cm。最下羽片は非相称の三角形〜三角状長楕円形、長さ(11-)15〜20(-23)cm、幅(7.2-)13〜(-18)cm。長さ(1.9-)2.9〜4.2(-5)cmの長い柄がある。2番目以上の羽片は三角状披針形〜長楕円状披針形で長い柄がある。小羽片は長楕円形〜長楕円状披針形、長さ2〜3cm、幅1〜1.5cm。最終裂片は長楕円形〜長楕円状披針形、鋭頭で縁は波状〜鋸歯縁。質はやや硬い紙質、淡緑色。
葉柄は淡緑色、長さ(17-)27〜38(-46)cm・鱗片は基部のみやや密にあり、狭披針形で褐色、長さ(6.5-)8.2〜11(-14)mm。
胞子嚢群は裂片の辺縁と中肋の中間につき、円形で径約1mm、包膜は円腎形で不規則な浅い鋸歯縁。
- 分布・生育地 :
本州(岩手県以南)、九州(大分県) (国外:朝鮮、中国、タイ) 低山地の林下
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2015年3月5日 群馬県渋川市 中上・全体2 2022年8月21日 東京都八王子市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・葉(表) 同 上 中下・胞子嚢群1 2015年3月5日 群馬県渋川市 左下・胞子嚢群2 2022年8月21日 東京都八王子市 右上・葉柄基部鱗片 同 上 右下・最下羽片柄 2015年3月5日 群馬県渋川市
- 撮影記 :
低地では春の兆しが感じ始めた3月初め、足の怪我で出遅れていた今年初めての花見に出かけた。
といってもまだこの時期花はほとんどない、必然的にシダを見ることとなった。
花仲間に案内されて出かけた谷間の湿地、ワカナシダを撮影した近くの林下でこのシダを見た。
冬は多くの草本が枯れ、常緑性のシダの観察には好適だが、やはり盛期に比べると葉の傷みが多い。何とか見られる個体を探して撮影したが十分とは言えなかった。
その後、東京都八王子市の林下でやっと綺麗な状態の株を撮影できた。
似た仲間との違いは、最下羽片の柄が長く、普通2〜4cmあることとされている。
和名は、このシダの発見者、櫻井半三郎氏にちなんでつけられている。
その他のシダ
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